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ネット詐欺にご用心!

(2023年10月10日)

 EdgeやChrome などのブラウザを操作していると、「Windows Defender セキュリティ警告」「トロイの木馬のスパイウェアに感染しました」のようなメッセージが出て、かつ大きな音で「下記電話番号に連絡してください」とスピーカががなりたててブラウザを停止することもできません。これはブラウザを利用した典型的な詐欺メッセージです。
 詐欺メッセージのもう一つが、メールやスマホのSMSを利用したものです。メールに「ETC利用サービスのログインがなく間もなく自動的に解約されますので、IDとパスワードを下記に入力してください」、スマホのSMSに「荷物を届けましたが留守でしたので下記に電話してください」などのメッセージが届きます。その他いろんなところに詐欺の危険は潜んでいます。
 ブラウザやメールを利用したこんな事象が多発しています。これらはすべてウイルスではなく、金をだまし取る「詐欺メッセージ」です。落ち着いて対応すれば怖いことはありません。これらは 特殊詐欺、フィッシング詐欺、ネット詐欺、詐欺メッセージ、詐欺メール、迷惑メールなどと言われますが、ここでは一意に「ネット詐欺」と呼ぶことにします。近頃はウイルスに感染させても稼ぎはほとんどなく、こんなネット詐欺の方が稼ぐのにてっとり早いのでしょう。
 このページではネット詐欺の実例を示して、具体的にその対応を考えることにします。


<ブラウザを利用したネット詐欺の例>

 下図はブラウザを使った詐欺メッセージで、その対応が難しい代表例です。「Microsoft・Windows・Defender・トロイの木馬」など身近に聞く単語を並べて、デジタル初級者から金をだまし取るネット詐欺です。EdgeやChrome などブラウザを閲覧している人に画面を操作させて、IDやパスワードなどを盗み取るように仕組まれています。
 さて、ブラウザを操作中にある条件で突然表示される画面を「ポップアップ」といいます。この詐欺メッセージはこのポップアップの技術で作られているようです。ポップアップを大きな画面にして右上に「×」を付けると、それらしく見えますが画面を消すことはできません。ブラウザには本来ウイルスを検知する機能はなく、そこに警告が表示されること自体がおかしいです。これはウィルスではありません。
 ウイルス対策ソフトからの通知なら本物のウイルスです。ウイルス対策ソフトは定期的にストレージをスキャンして、ウィルスに汚染したファイルを駆除したときは「ファイルを削除しました」などと、まっとうなメッセージが出て音声はありません。

 上図のようなブラウザを使った詐欺画面と音声は、簡単には停止できないようになっています。上図右上の「×」を押してもダメです。こんな画面を停止するには「タスクマネージャ」を利用します。両手を使って、次の3つのキーを同時に押します。
 「Ctrl」+「Alt」+「Delete(CtrlとAlt はキーボードの左下、Deleteは右上にあります)
すると、下図のような画面になるので「タスクマネージャー」をクリックします。

 下図のように「タスクマネージャー」アプリが立ち上がります。「プロセス」タブで、詐欺メッセージを表示しているブラウザ(ここではMicrosoft Edge)を選択して、画面右下「タスクの終了」ボタンを押します。これでブラウザを閉じることができます。
 下図はWindows10の場合ですが、Windows11では画面右上にある「タスクを終了する」ボタンを押します。普通にブラウザを開いてこのようなブラウザの停止方法を練習しておくと、いざというときの役に立ちます。

 キーボードの機械的な「電源」ボタンを長押し(3~5数秒ほど)して安全で強制的にOFFすることもできます。「タスクマネージャー」によってブラウザをOFFする方法は、その練習をしておくといいでしょう。
 ただ、いざとなったら慌ててしまいますから「電源」ボタンを長押し(3~5数秒ほど)することをお薦めします。この「強制終了」はストレージや外付けディスクが稼働中であったり、システムがバージョンアップ中などではリスクを伴うこともありますが、ブラウザのみが稼働中であれば何も問題ありません。


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